小口径深礎の無人化施工の実現

事業方針

 小口径の深礎工は、作業スペース等の問題により機械化が進まず人力掘削に頼っているため、杭を大口径化して機械掘削を行なっているのが現状です。このような施工上の理由により杭を大口径化する場合、環境負荷や構造物のオーバースペック等の問題が発生するため、最適な選択だとは言えません。また、小口径深礎工の人力掘削は、粉塵・振動・騒音という過酷な環境のため、作業員の受ける健康被害は度々問題視されており、今後の労働者の確保は容易ではありません。更に、少子高齢化に伴う労働人口の減少を加味すると、厳しい労働環境の改善や施工の機械化は急務だと言えます。
 そこで、我々エイト工業(株)は、小口径の深礎をターゲットとした新しい無人化施工技術を、各分野における専門会社と共に開発し、労働環境の改善・コスト削減・高品質化を実現しました。

【 労働環境の改善 】

・坑内設置型の掘削機を開発しました。掘削機は、遠隔操作されるため、坑内無人化施工を実現しています。
・ライナーPLの取付を地上で行い坑内に圧入するため、土止め作業の無人化を実現しました。

【 コスト削減 】

・これまで交互作業だった、掘削・土留め・排土が同時作業となるため、工期の短縮が可能です。
・掘削土はバキュームにより連続排土を行うことにより、坑深に関係なく一定の速さで掘進することが可能です。
・ライナーPLは、コンクリート打設時に引き抜くため、ライナーPLの次施工への転用が可能です。

【 高品質化 】

・支保工を引き抜くことにより、駆体のコンクリートは坑壁まで一体で打設するため、これまで以上の強度を発揮します。